ホーム > プロが教える10倍楽しい登山方法! > 登山にGPSは必要か否か?
つい先日も、登山での遭難事故がありました。
このようなニュースを目にするたび、「迷わないように気をつけよう」
と思われる方も多いのではないでしょうか。
最近ではGPSを登山に携行したほうが良いですか?という
ご質問を頂くことも増えました。
昔はそのような便利なものがなかったので、本当に地図とコンパス
だけが頼りでしたが、今は便利だな~と思います。
あなたは、登山時にGPSは携行されていますか?
というよりも、GPSって何?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
GPSというのは衛星を使って、現在地を知ることができるという機械です。
カーナビにも搭載されていますよね。
今の位置が分かるので、ナビもできるのです。
同じように、携帯用のGPSも、今いるおおよその位置が分かるので
迷子にならないと思われがちです。
ですが実は、私はあまり持ち歩かないです。
もともと、昔からの山人間ということもあって、
使い慣れた地図とコンパスで十分、ということもあるのですが、
それよりも一番の理由は、まだまだ誤差もある、という点が拭えないからです。
GPSの誤差自体は頑張っても70mくらいと言われているので
広い広い山の中で70m程度なら・・・という思いもあります。
ですから全く使えないとは思いません。
ある程度は参考になると思います。
しかし、大切なのはGPSに頼りっきりにならないこと。
特にこれから登山を始めようと思われる方が、最初から
GPSを手にしていると、つい頼ってしまうと思うのです。
その結果、
・バッテリーが切れた時、何もできない
・悪天候で精度が落ちた時、迷う危険性もある
・地図やコンパスが分からないので、確認ができない
といったことになります。
便利な半面、使えなくなった時にアナログな対応ができない
という状況になる可能性もあります。
ですので、GPSを使ったとしても、
なるべく地図やコンパスだけで対応出来るだけの知識も
持っておくことが、とても大切
だと思います。
また、地図確認の際も、GPSで確認をする際も、必ず
注意していただきたいことがあります。
それは、必ず立ち止まって確認をすること。
間違っても、調べながら山道を歩く、ということのないように注意してください。
きちんと周囲を見ながら歩かないと、誤って道を踏み外したり
標識を見落としたりしがちです。
調べる時は立ち止まる。
それを心がけてくださいね。
GPSは確かに便利ですし、現在地の確認ができるという
意味では本当に助かるグッズだと思います。
ただし、地図等でも確認できるだけの知識も併せ持つ、
ということを忘れないでください。
そして、もしあなたが初心者なら、もっと大切なことがあります。
それは、地図やGPSが必須になるような難しい山にいきなり挑まない、ということです。
登山を始めよう!と思った際に、凝り性の方ほど
あれこれ調べて難しい山にチャレンジしてしまうものです。
しかし、まずは優しい山から挑戦してください。
そして、経験をしながら少しずつ知識を得ていくほうが
実践に役立つ知識になると思います。
少しずつレベルアップして行きましょう。